バイクヘルメットのフィッティング:自分でやる方法とその効果

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先日なんとなくYouTubeやblogなどインターネットを徘徊していたら、バイクのヘルメットのフィッティングの話に目が止まりました。ヘルメットは頭のサイズさえ合っていれば良いと思っていたし、普段も特に痛くなったりすることはなかったので、自分でフィッティングをしてみようなんて思ったことはありません。

でも、ネット上での情報が「99%の人はヘルメットが合っていない」というものでちょっと驚いたことと、フィッティングの様子を見ていたら完璧ではなくても、「実用範囲でなら自分でもできるんじゃないか」と思ったのでチャレンジしました。

アライ、SHOEI、OGK Kabutoなどの大手メーカーのものであっても、一つずつをお客の頭に合わせて作ることはできないので、まずジャストフィットはしていないということを知りましょう。

バイクのヘルメットのフィッティングをしてみよう

ということで、自分のヘルメットのフィッティングを自分でやってみました。

結果は想像以上に良かったので、フィッティングの過程などを紹介します。

まずは現状を完璧でなくても今より多少マシにするくらいのレベルから始めてみるのであれば自分でもできます。ヘルメットをかぶるとなんとなくグラグラする感じがする方は、チャレンジする価値が大いにあります。

それほどコストがかかるものでもないので、この記事でやる気になって試していただけたら幸いです。

自分でもできる人/自分ではやらない方がいい人

専門家によれば、ほとんどの人は頭とヘルメットがフィットしていないということです。ということは、ほとんどの人がフィッティングした方がいいとは思います。

ただ今回自分でやってみて、「自分でもできる人」と「自分ではやらない方がいい人」がいることに気づきました。僕はたまたま自分でもできる人側でしたので、かなりフィット感が出てよかったです。

自分でやってみよう的な記事を書いていてあれですが、自分でやらない方がいい人も存在します。以下、紹介します。

自分でフィッティングをやらない方がいい人

ただし、自分でフィッティングをしない方がいい人もいます。それはヘルメットをかぶると痛みが出る人です。

痛みが出るということは、多分ヘルメットが小さいです。フィッティングのためにはパッドを削ることが必要になる可能性が高いです。なので、自分ではやらないほうがいいと思います。

この記事で紹介するのは、頭とヘルメットがフィットしないうち、隙間になっているところを埋める感じの話です。そもそも当たっちゃっているところを削る話は、素人の僕には難しい感じがするのでやっていないです。

参考までに、ヘルメット脱着の時に耳が痛くなるっていう方は割といるみたい。そんな時には、ヘルメットインナーを使ってみましょう。スルッと脱着できるようになって痛みを軽減できる可能性があります。僕は全然気にならなくなりました。痛みのない人でも脱着しやすくなっていいですよ。

もし買い換えようと思っているタイミングであれば、プロに相談しましょう。多分大きめのサイズになると思います。

ちなみに、ヘルメットが小さい可能性についての補足です。

ヘルメットのサイズ表記ってほとんどが頭の周囲長で書かれています。57cm~58cmとか。でも、経験上というか理論上というか前後方向、左右方向比も本来考えないといけないはず。同じ周囲長でも前後方向に長いのか左右方向に長いのか、その比率は?という辺りも考えないといけないはずです。

というのも、僕の頭は61cmでだいたいどのメーカーでもXL。でも、量販店で被らせてもらうと、SHOEIはかぶれるけどAraiは耳というか横方向がきついです。たぶん、SHOEIよりもAraiの方が縦長に作られているのでしょう(OGKはSHOEIに近い感じ)。だから、Araiをかぶるとしたら、もう一サイズ大きいものにして、逆に開いた隙間(前後方向?)をこの記事で紹介するようにパッドで埋める必要が出てくると思います。

イメージしやすいところでいえば、「靴」も同じ感じ。例えば、26cm表記されていても、幅はいろいろですよね。靴の場合、EEとかEEEEとか表記されていますけど、ヘルメットは幅については表記されていません。ここが単純に周囲長だけでフィットしない理由になるところだと思います。

自分でもフィッティングをできる人

なので、自分でやった方がいいのは、ヘルメットがゆるい感じがするとか動いてしまうそんな感じの人です。

結局は、隙間にパッドを入れていけばいいだけの話です。失敗しても埋めたものを取り外せばいいだけ。すぐに後戻りできます。こんな感じなので、是非自分でのフィッティングをお勧めしたいです。

テスト方法

では、本当にフィッティングをした方がいいのかどうかを簡単にテストをしてみましょう。

フルフェイスであれば、ヘルメットの顎のところを持って上下左右に振ってみましょう。振った時に頭とヘルメットが滑っている感じがあれば、フィッティング適格者でしょう。フィッティングすればだいぶ快適になると思います。

フルフェイス以外は持っていないので、どうしたらいいのかよくわかりませんが、フルフェイスを揺するイメージでやってみてください。

多分、完璧にフィッティングされているヘルメットだと、ヘルメットを振った時に一緒に頭も振られると思います。ほとんど滑りがない状態ですね。

素人の僕が初めてやったフィッティングでは、まだ多少滑りはあります。が、フィッティング前に比べればかなり減りました。その分、快適度が上がっています。まずは完璧を求めずに多少のプラスからチャレンジしましょう。

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基本情報

自分のヘルメットでは出来たのですが、もしかしたらヘルメットによってはやりにくいものもあるかもしれません。内装が全部剥がせるものは、特に問題もなくフィッティングできると思います。

僕のヘルメット:OGK Kabuto AEROBLADE-5 (XL)

準備するもの

材料は買わないといけないとして、特殊なものは必要ありません。

  • ヘルメット
  • はさみ
  • フィッティング用パッド

これだけあればフィッティングできます。

ちなみに僕が買ったフィッティング用のパッドは、厚さ5mmと3mmの2種類です。


ちなみに、僕はこのTNK工業製の調整ウレタンスポンジをライコランドで買いました。3mmのものは欠品中だったので、ダムトラ(DAMMTRAX)のものを買いました。

たぶんどちらを使っても大きな違いはないと思います。TNK工業製のものは2層構造になっていて、柔らかい部分と硬い部分の2層構造です。これがどのくらい効いてくるのかはわかりません。最初に試しにやってみようくらいでしたら、特に気にする必要はないかも。安く手に入る方を使えばいいかなと。

また、僕は3mmと5mmの2種類の厚みを用意しましたが、3mmだけでもいいかもしれないです。

初めてする場合にはそれほど細かな調整はできないと思うので、100点を目指す必要はないと思います。だったら材料を減らす意味でも3mmだけでもいけるかなと。僕は5mmも使いましたが、初めて試してみたいという方には3mmだけでもいいと思います。それで不足を感じたら5ミリを追加して買って、再フィッティングするのが効率的だと思います。

フィッティング作業

フィッティングって何なのかを考えてみました。結果、頭の形の歪みと滑らかな曲線で作られたヘルメットのズレを埋めることだと思います。

頭の形の評価

なので、まずは自分の手で自分の頭をよく触ってみて、出っ張ってる感じやへこんでいる感じの所をチェックします。

出っ張ってるところがあればその周辺にパッドを当てます。

へこんでいる感じの所にはその場所をパッドで埋めます。

この作業を繰り返していって自分の頭をヘルメットの形にあわせ込んでいく、ということになります。

僕の場合、頭のてっぺんが少し出っ張っています。そして左側が少しへこんでいて、右側は大きく広くへこんでいると感じました。なので、てっぺんより左側に3mmの薄いパッド、右側の大きくへこんでいる部分には5mmのパッドと3mmのパッドを並べて貼ることにしました。

また後頭部に少し隙間があるように感じられたので3mmのパッドを貼ることにしました。

用意したパッドの評価

いきなり貼るのは怖かったので、まずは内装の下に貼らずに潜り込ませて、ヘルメットをかぶってみました。

かなり感じが変わって、ヘルメットを動かすテストをしても滑り具合が減りました。ただ、まだ多めに前後方向に滑る感じがしました。そこで額の部分に3mm×幅3cmのパッドを追加です。

これでだいたいよさそうだったので、実際に内装を外してヘルメットに切り出したパッドを貼っていきます。

色々情報をみると内装側に貼る人とヘルメットの内側に貼る人がいるようです。プロ的にはどちらがいいというのはあるかもしれませんが僕はヘルメット側に貼りました。というのも、内装が汚れて交換したくなった時に内装に貼っていてはまたフィッティングの作業をしないといけなくなるからです。洗濯も心配だし…。

このあと、額の部分の幅を半分にした

切り出したパッドを全部実際に貼り付けました。これで、内装を付けて、もう一度ヘルメットをかぶって確認です。

すると、今度は少し頭に痛みを感じるようになりました。入れすぎでしたね。なので3mmのパットの厚みを削るのではなく幅を半分(3cm→1.5cm)にしました。これでかなりフィット感が出るようになったので自分としてはここまでにすることにしました。これ以上精密なフィッティングは今の自分では無理でしょう。

痛みを出したと思われる部分をカットして、もう一度ヘルメットをかぶってみます。痛みは消え、フィッティング前に時に比べてかなりいい感じになりました。

こんな感じで、頭のゆがみ部分をパッドで補正して、ヘルメットの内側と広い範囲でフィットするようになりました。それまでは、少しずつ前に下がってきちゃう感じだったのが全くなくなったし、安全確認で頭を左右振るときにもきちっとヘルメットがつい来る感じになりました。ヘルメットと自分の頭の一体感が増した感じです。

フィッティングをするまでは、ある意味ヘルメットがぶかぶか状態でした。なので、いつの間にか前下がりになってきたり、頭を振った時にヘルメットのズレ感が出たりしましたが、これですっきり感というか自分の頭感がでるようになりました。

この状態で300Kmほどのツーリングにも出かけましたが、特に痛みも出ず問題はなかったです。ヘルメットをかぶっている安定感はかなり増したので、このまま使っていこうと思います。

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まとめ

ヘルメットのフィッティングは未経験で、難しいと思っていました。ただ、フィッティングの基本は、頭の形とヘルメットの形のギャップを埋める作業です。地道に進めれば、専門家でなくても適度な結果が得られると感じます。試すことが大切です。

僕の頭の形は多少ゆがんでいて、ヘルメットを被ると正面を向かない状態になります。少し斜めになっちゃう。今回のフィッティングで完全に正面じゃないけど、何もしないよりは大幅に改善しました。

あと、段々と下がってくることがありましたが、それも改善されました。快適性は上がりました。

どんなものでも、プロのレベルを目指すのは難しいです。しかし、何もしないより、少しでも改善できればそれはそれでいいじゃないですか。ヘルメットと頭の形状の差を埋める程度には、自己流でも楽しいので、ぜひ挑戦してみてください。

頭が痛くなる場合は頭がヘルメットより大きい可能性が高いので、専門家にフィッティングをしてもらうか、新しいヘルメットを選んだ方が良いかもしれません。

バイクに乗るのは楽しいものです。だからこそ、ヘルメットがフィットしないと変に気になるし、最悪痛みが出ちゃうので、それは残念です。

自分で多少なりとも改善できることなので、気になる方はぜひ挑戦してみてください。そして、楽しいバイクライフを満喫してください。

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buga

昔サラリーマンな工業系エンジニア。
今は、人に使われるのがだめで自営業で人間系エンジニア。
20代でバイクの中型免許を取り、50代半ばの今になって初めてバイクに乗り、なのでバイクの話題が多い今日この頃。

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