スーパーカブ110が家に来ました。カブはそもそも業務用として使われる素材。なので、大きなリアキャリアがあり、大きな積載量が期待できます。
が、新車状態ではまだ何も積めません。僕のように趣味利用しようとすれば、リアキャリアに何かしらの積載ツールを付ける必要があります。
ということで、リアキャリアにホムセン箱を取り付けたので、全体像を紹介します。コストもそれほどかからず、おすすめです。多くの人が取り付けていることからも、その効果の高さとコスパの良さがわかります。
実際に僕自身もものすごく便利になったし、 もう一台あるNCと兼用できるようにしたので、複数バイク持ちの方には特に役立つに違いありません。
つけ方からメリットまで紹介していきますので、最後までお付き合いください。

目的:カブの積載能力をホムセン箱で向上させる
リアに ホムセン箱を取り付けることで、カブの積載能力を向上させます。ここでは、具体的なホムセン箱の選定から取り付けまでの工程を紹介します。
カブに限らず、バイクは車と違って積載量が少ないです。積載量を大きくできれば、かなり利便性が向上しますよね。
ホムセン箱の選定
まず、自分にあったホムセン箱を選びます。
ここでいう「ホムセン箱」というのは、 ホームセンターで販売されている一般的な収納箱のことを指します。安価でそこそこの耐久性があり、サイズや形状も様々なので、バイクの荷物積載ツールとして利用するバイク乗りは多いです。日本一周のようなことをする人たちは、ほぼホムセン箱を使っている印象があります。
で、ホムセン箱にはいくつかの選択肢があります。 僕が実際に使っているのは最初に紹介している JEJアステージ の アクティブストッカー600X です。
JEJアステージ アクティブストッカー600X 【使用中】
- 大きさ:ヘルメットが入るサイズ
- 特徴:蓋にヒンジがついており、開閉が簡単
Proact 600 (JEJアステージのコーナンへのOEM商品)
- 利点:鍵をつける穴が設置されているため防犯性が高い
- 価格:OEM元の商品より少し高い
アイリスオーヤマ 密閉RVBOXカギ付 460
- 特徴:鍵が付いており防犯性が高い
- 注意点:ヘルメットが入らない可能性がある
- 価格:他のホムセン箱より価格が少し高め
JEJアステージ ホームボックス 620
- 今回選んだ600Xより一回り大きい
- 鍵をつける穴がある
- 買いなおすときには、これを買うような気がする
最終選定: アイリスオーヤマのRV-BOXも使っている方が多く魅力的でしたが、価格やサイズを考慮して、ヘルメットが余裕で入る大きさで、価格も手頃なJEJアステージ アクティブストッカー 600Xを選びました。
ただ実際に使ってみると、合羽などを入れておくと容量的にヘルメットが入れにくくなります。ヘルメットを入れるつもりであれば、もう少し高さがある方がいいかもしれません。
アイリスオーヤマのものも、ヘルメット自体は入らなくはないかもしれませんが、他の荷物を入れるのがかなり厳しくなると思います。
取り付け方法について
ホムセン箱を取り付ける方法として、まずカブ純正のリアボックス取り付け用の金具を使用しました。純正品だけあって簡単に取り付けすることができたのですが、二点ほど問題が発生しました。
問題点
純正のリアボックス取り付け金具でホムセン箱をつけようとした時に出てきた問題点は、以下の二点。
- 強度の問題:ホムセン箱の底面がキャリアにフィットせず、たわんでしまう
- 位置調整の問題:取り付け位置の調整幅が狭く、プロテクター装着時に背中に当たる
柔整の金具は結局は純正のリアボックス用に設計されています。純正のリアボックスだったらこの金具は絶対におすすめですが、社外品であるホムセン箱を取り付けるには、強度にしても取付位置にしても多少の工夫が必要になる可能性があります。

極力加工作業をしたくなくて、小柄で背中に箱が多少なら接触していても気にならない方でしたらお勧めです。これで付けるのは相当簡単です。
代替案:サドルバンドを使った取り付け方法
YouTubeで紹介されていた方法を参考に、サドルバンドを使ったワンタッチ式の取り付け方法を試します。
サドルバンドというのは、配管やケーブルを壁などに固定するための部品。これがたまたまバイクのリアキャリアにフィットします。リアキャリアを配管やケーブルに見立て、ホムセン箱を壁に見立てる感じです。最初に思いついた人、天才ですね。
ただ、多少の工作が必要で、サドルバンドをつけるための底板が必要です。ホムセン箱によっては底板装着がしにくいものもあるかも。今回僕が選択したホムセン箱は、底板で強度アップと取付位置の幅が広がりました。
こういうちょっとした工作もDIYの楽しみの一つですね。
メリット
- 簡単脱着:工具などを使わないで簡単に脱着ができる
- 強度:そこそこしっかりと固定できる(念のため、バンドがあると安心)
- 調整可能:取り付け位置の調整ができる
- 安価:コストを抑えられる
- 汎用性:NC750Sと併用できる
デメリット
- ねじ止めなどの完全固定ではない
- 防犯対策が必要
- 脱落防止対策が必要
材料の準備
底板
ダイソーで「桐のまな板」という商品を買ってきました。
- 材料:厚み9mmの板(100均で購入;もう少し厚みがあった方が強度が出る)
- 補強:厚み1mmのゴムマットを貼り付ける(なくても可)
- サイズ:39cm x 19cm(このサイズを切り出し、角を鋸などで落とす)
サドルバンド、ネジ類
今回僕が使ったもので、絶対にこれじゃなきゃいけないということではないです。
- サドルバンド×8
- M4ネジ(サドルバンド固定用)×8
- M6ネジ(ホムセン箱固定用)×4
- オニメナット M4用×8
- オニメナット M6用×4
- 丸座金×4
- M6ワッシャ×4

ご参考
加工と取り付け
底板の制作
まず最初に底板の大きさを決めて切り出します。
今回僕が使うことにしたJEJアステージの600Xは、底面に強化を出すためにか枠取りがされています。なので、そこにはまるサイズに切り出します。大きさ的に多少の誤差があっても問題ありません。
今回は、39cm x 19cm に切り出しました。
板の厚みについては厚ければ厚いほど強度が出ます。ただコストも掛かっていくのでその辺はお好みで。ダイソーのこの商品には厚み的に3種類の商品があります。僕がもう一度作るとしたら、その時には一番厚いものを買います。
切り出したら、バリ取りとか塗装とかお好みでやりましょう。僕はスプレーで黒塗装しました。
サドルバンドの取り付け
底板にサドルバンドを取り付けます。手順としては、位置決め→取付となります。
一台のバイクにだけ取り付けるつもりであればそれほど難しいことはありません。というか、この方法を取る必要もないと思います。
サドルバンドによる取り付けは簡単脱着がメリット。なので、使わないときは極力外したいとか、複数バイクで使いまわしたい時に有効な方法です。
- 位置決め:NCとカブ両方に干渉しない位置を決めます。キャリアの形状が違うので、両者兼
- 用はわりと難しい。今回は最初にNCに装着する場所を決め、その後カブへの装着位置を決めました。型紙にとって何度かシミュレートするといいでしょう。
- NCへの取り付け:
- サドルバンドの位置をマーキング
- 下穴(5mm)を開け、鬼目ナット(M4用)をセット
- サドルバンド取付
- カブへの取り付け:
- 底板にNC用のサドルバンドを付けた状態で、位置決めしマーキング
- 下穴を開
- け、鬼目ナットをセットし、
- サドルバンド取付

ホムセン箱と底板を固定する
ここまでで底板にサドルバンドが付いているので、ホムセン箱と底板を固定します。
- 固定ネジ(M6)の位置決め:
- サドルバンドやキャリアと干渉しない場所に決める。
- 型紙を使うとやりやすいと思う。
- 穴あけとネジ止め:
- 下穴を開けて、板に鬼目ナット(M6)を埋め込む
- ホムセン箱内側から6mmネジで固定
取り付け確認
NCとカブ両方にホムセン箱を取り付け、干渉やぐらつきなどの取り付け具合を確認します。
課題と対策
最大の課題は、脱落リスクをどれだけ減らせるか、ということ。走行中の脱落は危険です。実際、今まで落としたり外れかけたりもしています。さらに、簡単に外せるということは、駐車時にまるごと盗難にあう可能性も出てきます。
完全運用までは、もう少し手間がかかるかなぁ…という感じ。利便性と安全性って、結構相反しちゃいますよね。
- 脱落防止
- 定期的な点検と補強
- ホムセン箱の両サイドに金具を補助的にバンド固定をする
- 固定ができるタイプのサドルバンドに交換もしくは追加する
- 定期的な点検と補強
- 盗難対策
- 現状:貴重品は残さないで持ち歩く
- 今後の計画:
- 利便性を考慮しながら、ネジでの固定を追加
- 上蓋に鍵を設置
実際に使った感想
まとめ
ホムセン箱をバイクに取り付けることで積載能力が爆上がりし、ツーリングだけでなく街乗りでさえかなり快適になりました。
特に夏場は、休憩時にジャケットを脱ぎ去りたいですよね。今回くらい大きいホムセン箱だと、ジャケットやプロテクターを外して放り込んでおけるので、かなり便利です。
しかも、2台あるバイクに同じものを簡単に装着できるので、常備品忘れとか複数用意とか不要になるので、この点が特にいいかも。
ただ、利便性の他に安全性についてもきちっとした対策が必要です。
今のところ完全固定してあるわけではないので、盗難リスクが高く貴重品は全く置いておけないです。ただ休憩時に持ち歩くための小さいバッグなども放り込んでおけるので、あまり問題だと感じていません。
それと脱落防止にかなり気を使っています。
高速道路を走行中に落ちたら大変です。やっぱり、ネジ止め的な固定がされていないのは、不安材料でしかありません。今は、軽いバンド固定を追加していますが、もう少し簡単で効果の高い方法を考えていきたいと思います。
今回の取り付け方法は、簡単に複数台のバイクに使える汎用性の高い方法です。
こういう自分のバイクを自分の使い勝手のいいように、自分の手を使ってカスタムしていくのって、結構楽しいです。思い通りにできるし、充実感がでます。この辺が DIY の魅力でもあるので、ぜひ試してみてください。
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