ぶっちゃけ、少しでもDCTに興味を持ったのであれば、マニュアルか DCT かに迷うことなく DCT 一択だと思うのです。
当然あなたの方が賢いけど、多分あなたより変速がうまくて速い、それが DCT です。
ということで、 NC750S DCT に1年間乗ってきた感想【DCT編】です。
この記事は長めです。たくさん情報を入れましたので、ぜひ最後までお付き合いください。
NC750S DCTに一年乗った感想 【DCT編】
250cc の GSR250 から 750cc の NC750S DCT に乗り換えて1年がたちました。
この NC での1年間で感じたことをお伝えします。
前編では NC750 S というバイクについてお伝えしたので、この記事では DCT について感じてきたことをお伝えします。
DCTとは
では、近年のホンダの大型バイクに採用されているDCTとはどんなものなのか、大雑把に解説したいと思います。
DCTとオートマチックの関係
DCTって、結局のところAT(オートマ)です。
ATには色々な種類があって、クラッチやトルコンの有無、ギアがなくてベルトで変速がされる、などなどあります。いずれにしても、運転手が変速操作をしないものがATで、DCTはそのうちの一つです。
ホンダのいくつかの大型バイクに採用されている DCT は、普通のバイクと同じようにギヤとクラッチがあります。それをバイクが自動でやってくれるタイプのオートマです。なので、走っているとギアチェンジをするガチャガチャ感は存在します。
採用されているエンジンは三つ
上にいくつかの大型バイクと書きました。
これは
- 1,800ccの水平対向6気筒エンジン
- 1,100cc の並列2気筒エンジン
- 750cc の並列2気筒エンジン
を積んでいるバイクです。具体的な車種名(現行モデル)でいえば、
- Gold Wing
- Africa twin
- Rebel 1100
- NT1100
- X-ADV
- NC750X
です。Gold Wingと新型モデルの NT ではマニュアルミッションはなく DCT の設定だけです。 バイクも今後車と同じようにマニュアルよりもオートマの方が増えていくのでしょうか。
個人的には、 DCT はすごく楽なので、 400ccクラスにも採用してくれたらいいなと思います。400Xとかよさげですね。
DCTの操作スイッチと手順
DCTに関係するスイッチ類です。
- N-Dスイッチ
- AT/MTスイッチ
- up
- down
- DCTシフトペダル
- パーキングブレーキレバー
があります。いろいろある感じですが、僕は普段「N-Dスイッチ」くらいしか使いません。あとたまに「down」を使うくらいか…。
N-Dスイッチ
これは、N(ニュートラル)かDCTなのかを選択するもの。DCTのon/offスイッチな感じのものです。
エンジンをかけるとギヤはNになっている(自動)ので、このままでは走れません。Dにすれば、あとはアクセルをひねるだけで走りだします。
あと、変速タイミングを変えるSモードというのが2種類(2レベル)あって、Sモードへの切り替操作もこのスイッチで行います。
AT/MTスイッチ
自動変速をするかしないかの設定です。
ATにすれば、あとは何もすることはなく、ただ走るだけ。
MTにすれば、ギヤチェンジを運転手がします。とはいえ、完全マニュアルじゃない感じです。6速発進とかしようと思ってもできないと思います。
(普段使わないからよくわからない)
up
自分でシフトアップをしたいときに使うボタン。
でもたぶん、NC750Sではほとんど使うことはないと思います。MTモードで走るとなれば必要ですけど、多分ほとんどの人がATモードで走ると思うので。
あと、ATモードでも機能しますが、NC750Sの変速プログラムがかなり低回転寄りなので、まず使わないでしょう。
down
自分でシフトダウンしたいときに使うボタン。
upボタンよりは使うと思います。特に山道。個人的には、下りでのエンブレが欲しいときに使います。あと、上りでもここぞというところでイマイチ回転数が上がらないことがあるので、そういうときにも使います。
ただ、upボタンでいちいちというよりも、Sモードにしちゃうかな。
DCTシフトペダル(オプション)
このシフトペダルがオプションなので、 DCT モデルであってもこのシフトペダルをつけていない人はたくさんいると思います。
つければ、普通のバイクと同じ感じでシフトチェンジできます。パターンは6速リターン。 僕のバイクは、前のオーナーさんが付けてくれてます。が、滅多に使わないです。
N-DスイッチでDに入れる代わりに、シフトペダルで1に入れる操作でDCTモードになります。なので、発進直前にこれを踏むのはありかな。指先のボタン一つでできるので、ペダル操作のために踏みかえのが面倒に感じるようになってくるけど。
僕自身が使うのは、山道でのシフトダウンがほとんどかな。
パーキングブレーキレバー
DCT は、エンジンを切った時に、ギアを1速に入れておくことができません。自動的にニュートラルに入るからです。
停車時にギアを一速に入れておきたいような時にこのパーキングブレーキレバーを使います。
走ることには関係ないですね。
操作手順
手順というほどのものはないのですが、エンジンスタートから現地到着まで、ギアチェンジに関する操作を並べてみると以下のようになります。
- エンジンスタート
- サイドスタンド上げる
- N-DスイッチをDに入れる
- 走り出す
- 現地に着いたら停車
- サイドスタンドを下ろす
- メインスイッチをオフにする
と、こんな感じになります。
NCは、エンジンが掛かっていてD(S)モードの時にサイドスタンドを下ろすと、エンジンが止まりギアはニュートラルになります。
なので、最初にエンジンをかけた時に Dに入れるだけで、あとバイクから降りるまでギアチェンジに関する操作はまったくありません。
こんな状態でいつもバイクに乗っていると、ギアチェンジとそれに付随する操作は本当に面倒になってしまいます。
また、移動途中で交差点などで止まった時には、ギヤポジションがNにはなりません。自動的にクラッチが切られた状態になります。 車のオートマのようなクリープ現象もないので、手足を離してブレーキを解除した状態でも動き出すことはありません。
ホント、操作することは少ないです。
変速プログラム
DCT は自動的にギアチェンジをするシステムです。そのためギアチェンジのためのルールがあるはずで、プログラムがのっているはず。
このプログラムでの設定は、車種やモデルによって違うものだし、どんどん変更されていきます。車両重量やエンジンパワー、車種ごとの味付けなどで、最適解は違うはずだなと。
僕が乗っている NC750S DCT では比較的低い回転域でギアチェンジするようになっているようです。
だから山道の登りで少し高い回転数が欲しかったり、逆に下りでエンブレのために高い回転数が欲しい場合には自分でシフトダウンをする必要が出てきます。
ネット上で見かけましたが、新しい NC750X は比較的高い回転数でギアチェンジされるようにプログラムされているようです。なので旧型から乗り換えると、マニュアル操作するタイミングは変わってくるようです。
何がいいたいかというと、DCTだからといってすべての車種・モデルで同じギアチェンジ感ではないということ。この記事では、NC750S(RC88)のDCTに限った感想です。
まぁ、自分好みのチェンジ感にするために、いろいろなモードが付けられるわけですね。なので、その辺が気になっている方でも、それほど心配する必要はないと思いますよ、といいたいです。