今乗っているバイク、NC750Sは僕にとって2台目のバイク。バイクに乗り始めてからは6年目。
で、NC750Sになってからは3年。乗り換え後にメンテナンスを自分で行うようになり、徐々にスキルが向上してきました。そして、できることも少しずつ増えてきました。
メンテナンスをするのに重要なのは「道具の準備」。が、最近、リアのメンテナンススタンドが盗まれました。このままでは作業ができないので、仕方なく新しいものを購入しました。
新しいものを使ってみると、前のメンテスタンドと使い心地が大きく異なります。リフトアップがとにかく重くなりました。体重を掛けても上がらないくらい。前は、手で軽く上がったのに…。
この記事では、リフトアップの重さの原因と対策、そしてメンテナンススタンド選びのポイントについて、僕なりの考え方を紹介します。
メンテナンススタンドの変更
メンテナンススタンドの変更はデイトナ製からストレート製になりました。
仕様の違い
価格的には、デイトナ製はストレート製の倍ぐらいします。この価格差がどこから出てくるのかわかりませんが一番の違いはリフトアップする高さの調整ができるかできないかです。デイトナ製の高さ調整ができますがストレートのものはできません。
強度については違いはよくわかりません。両方使ってみた感じでは、どちらも強度的な不安は全くないです。
発生した問題点
構造的にはほとんど何も変わらない感じがしますが、使い心地は全く違うものでした。
新たに導入したストレートのメンテナンススタンドは、重すぎてバイクを持ち上げられません。デイトナ製のときは手で軽く押すぐらいでスッと上がったのですが、新しいストレート製のものではそうはいかない状況です。

YouTubeでリアのメンテナンススタンド動画を見回ると、多くの人が持ち上げる重さに苦労している様子が見られます。今までの僕が使っていたデイトナ製のように片手でスッと上がるような様子はあまり多くはありません。
そういう動画を見ながら、「うちではデイトナ製で軽く上がるのになんでだろうなぁ…」と思っていました。それが今回、自分に降りかかってきています。
今まで片手でひょいと持ち上げていたので、体重をかけられるように足で踏みつける上げ方は怖くて出来ないです。いろいろ試して、たまに上がることがあるのですがあまり現実的ではない重さで、対策案を考える必要に迫られました。
いろいろ考えを巡らせたところ、解決策が思い浮かびました。
では、この問題に対する具体的な解決策をみていきましょう。
重くなった原因の分析
以前使用していたデイトナ製のスタンドと、新しく購入したストレート製のスタンドの間には、構造上の大きな違いはありません。どちらも非常にシンプルな構造をしているので違いのできようがないです。
ただ、高さの調整機能の有無が大きな違い。こうやって考えてみると、この機能の違いが重さの違いを生む大きな要因です。
メンテナンススタンドを使用する際、スイングアームにスタンドのアームをかける時の角度が非常に重要です。スタンドのアームが垂直に近いほど、バイクは軽く持ち上がります。逆に、アームが斜めになるほど、持ち上げる際の重さは増します。
これは、実質的に力学と数学(特に三角関数)の問題です。
デイトナ製のメンテナンススタンドを使っていた時、リアタイヤを持ち上げる高さを可能な限り低く設定していました。上がっていればそれでよかったし、低い方が安定感が出るので。
結果として、メンテナンススタンドをセットした際にはスタンドのアームがほぼ垂直の状態になり、これで軽く上がっていたんでしょうね。
今回買ったストレートのメンテナンススタンドは、18inchのタイヤ採用のバイクを持ち上げることも想定されていると思います。なので、必然的に17inchタイヤでは高めに持ち上げることになります。それが敗因の一つでもあるでしょうね…。
解決策とその導入
新しいリアメンテナンススタンドで「バイクを持ち上げるのが重すぎる問題」に対し、力学的な観点から軽く上げる方法を考えました。
リアタイヤの下に厚みを持った板を配置することでリアタイヤの高さを上げます。これでスイングアームの支持点の高さも上がります。

この方法により、メンテナンススタンドをスイングアームに掛けたときに、スタンドのアームが多少なりとも垂直に近づき、持ち上げに必要な力が著しく減少しました。
実際に3cmの板を使ってみたところ、バイクを持ち上げる際の力が軽減され、ある程度軽く上がるようになりました。上げるとき、同時にリアキャリアを持ち上げるようにすると上がります。
さらに、4cmの板に変更すると、持ち上げ作業がさらに軽くなり、片手で押すくらいで上がるようになりました。これなら女性でも軽く上がります。
この板を置くだけの方法で、メンテナンススタンドの使用が非常に快適になり、バイクのメンテナンス作業が安全かつ効率的に行えるようになりました。シンプルながらも効果的なこの工夫は、メンテナンスの質を大きく向上させるのに貢献しそうです。
今回の方法を使うときの注意点
このメンテナンススタンドを使ってバイクを軽く持ち上げる方法では、リアタイヤの下に板を敷いてスイングアームの位置を上げることがポイントです。この方法で、バイクを持ち上げる際の労力がかなり軽減されます。
より軽く持ち上げるためには、タイヤの下に敷く板の厚みを増やすことが効果的です。しかし、板を厚くするほど、サイドスタンドが相対的に短くなり、メンテナンススタンド設置までのバイクの傾きが大きくなるため、注意が必要です。
この傾きによりバイクが不安定になる可能性があるため、サイドスタンドの下にも板を敷くことで不安定さを減らせます。とにかく、バイクが不安定にならないように、スタンドの設置前に充分注意を払ってください。安全第一なんで。
まとめとアドバイス
バイクのメンテナンスは、適切な道具の選択と使い方に大きく依存します。僕は、NC750Sでのメンテナンス経験で、メンテナンススタンドって、ホント重要だと思ってます。
リアメンテナンススタンドの盗難後、新たに購入したストレート製のスタンドは、前のデイトナ製と比べてリフトアップが非常に重かったです。この重さの原因は、スタンドの高さ調整機能の有無にありました。デイトナ製のように高さ調整が可能なスタンドは使いやすいですが、ストレート製はその機能がなく、結果としてバイクを持ち上げるのに苦労しました。
この問題に対する解決策として、リアタイヤの下に板を敷き、スイングアームの高さを上げることでバイクを軽く持ち上げることができるようになりました。板の厚みを増やすほど持ち上げが楽になる一方で、スタンド設置までのバイクの傾きが大きくなり、不安定になる可能性があるため、サイドスタンドの下にも板を敷く必要があります。
価格が高いメンテナンススタンドは高さ調整機能が付いていることが多く、使い勝手が良いですが、低価格なスタンドを選ぶ場合は、今回の記事で紹介したような工夫で問題を解決することもできます。
メンテナンススタンドはバイク整備において非常に重要なアイテムで、持っておくことをお勧めしたいです。簡単なメンテはできるだけ自分でして、バイクを理解して、ぜひ安全で楽しいツーリングを!
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