先日、ツーリングではなかったのですが、高速道路を走っているときに「グオングオングオン」って感じの周期的な異音を感じました。なんか、ヤバイ感じ。
帰ってきてから調べた、結果チェーンとスプロケットの交換をすることにしました。今までに、リアタイヤをバイクから外したことがないですが、今回は頑張ってDIYメンテします。
この記事では、【準備編】ということで、自分が行った原因調査、チェーンやスプロケットの部材選定などの話をしたいと思います。
実際の交換作業については、【実践編】で紹介しています。
はじめに
高速道路を走行中に周期的な異音に気づいた
高速道路を走行中にふと気づきました。「グオングオングオン」という音。周期的な異音です。
周期的な異音といえば、直感的には「タイヤに何かがこすれているのか」と。ただ、気づいたのは異音だけで、操舵感や走っていて重み感や他には何も感じませんでした。
とりあえずタイヤチェックをしてみても、特になにも起こっていないです。擦れているってことはないみたいなので、とりあえずそのままゆっくりと帰ります。
今思えば、「最近ハンドルに振動を感じることが増えてきたなぁ…」って思うことがあって、もしかしたらこれも同じ理由だったかもしれないです。
原因を究明する
帰宅後、原因を調査しました。手順的には以下の感じ。
昔、とあるメーカーで障害調査をたくさんこなしていたので、こういうトラブルの原因調査をしていく手順的には得意というか普通になっています。
- 何かがタイヤと擦れているのか
- ベアリングがダメなのか
- チェーンがスライダーと接触していた
何かがタイヤと擦れていたかといえば、Noです。これ、もし擦れていたらかなりやばいですよね。高速走行中にバーストのリスクとか…。
ベアリングに関しては、当然外してチェックという訳にはいかないですけど、タイヤ取付レベルでは特にガタもないので、そこまでの問題にはなっていないだろうととりあえず放っておく。
で、チェーンのチェック。あれ、緩いです。ということで、問題はここにありました。いわゆる「片伸び※注」ってやつでした。
片伸びしていた
結局、異音の原因は、チェーンの片伸びによるスライダーとの接触が原因でした。
片伸びとは、チェーンが均一に伸びていない状態を指します。伸びているところと伸びていないところがあって、伸びているところは緩みというかタワミが大きいわけで、ここがスライダーと接触していました。多分、これが周期的な異音の発生源です。
バイクの状態:走行距離とメンテナンス履歴
ここで、僕のNC750S DCTの状態について軽く紹介しておきます。
- バイクは2016年式(RC88)で、7年経過
- 総走行距離は約2万9千Km
- 僕のところに来てからは、2年半で約1万4千Km走行
メンテナンス履歴
中古で買っていて、僕のところに来る前のメンテナンス情報は何もないです。交換されている部品はわかるけど、いつ交換されたのかについては、まったくわかりません。
で、わかる範囲では、
- チェーンは社外品に交換済み
- いつ交換されたかはわからない
- スプロケットは純正
- 交換されているかいないかすらわからない
- もしかしたら、新車時からのものがついている
こんな感じです。少なくとも僕が乗り出してからの1万4千Kmでは、この辺の交換をしていないので、もう交換してもいい時期だとは思います。
ちなみに、シールチェーンの交換時期についてネット検索してみると、15,000~20,000Kmという意見が主流です。とすれば、僕の場合もいいところですよね。
チェーンとスプロケット交換のセオリー
基本的にはチェーンの交換が必須
チェーンの片伸びが原因なので、チェーン自体の交換は避けられません。均等に伸びているのであれば、調整でまだまだいけるのかもしれないけど、片伸びはだめらしいです。
そして、チェーンを交換する際には、スプロケットも交換するのが一般的のようです。スプロケットの目視状態では交換時期なのかどうかよくわからないのです。次のチェーン交換迄持つのかどうかもわからないので、一般的な考えにならって交換してしまいます。
以前だったらバイク屋さんに頼んでいたと思いますが、NC750Sに乗り始めてからは、だいぶ自分でメンテするようになってきたので、今回も素人DIYで交換します。
自分でやるのは、それなりにメリットはあります。もちろんデメリットもありますけどね。メリット重視で行きます。
バイクメンテナンス:チェーンとスプロケットの選定基準
自分で交換作業をする場合、自分で自由に部材の選定ができます。バイク屋さんに頼む場合には、そのお店のメーカーとのお付き合いとか信じる物とかいろいろあって、事実上こちらの希望通りに話が進むとは限りません。
で、今回僕はコストを重視して部材選定しました。
チェーンとスプロケットの候補:コストと性能
チェーンについては、国内有名メーカーから選ぶことにしました。
D.I.Dは候補に入っていませんが、今回は後述するEKのSLJ※注タイプを選択するとある程度決まっていたので入れていません。RKが入っているのは、元々バイクについていた物なので参考までに入れました。
部品種別 | ブランド | 品番 | 価格 | 採用 |
---|---|---|---|---|
チェーン | 純正 | 40540-MGS-D31(DID) | 15,290円(モノタロウ) | |
EK | 520ZVX3 SLJ -シルバー112リンク | 10,628円(amazon) | 〇 | |
サンスター | SS520SKC-112SV | 10,219円(モノタロウ) | ||
RK | 520XXW-120 | 10,989円 | ||
フロントスプロケット | 純正 | 23801-MKA-D30 | 4,818円(webike) | |
サンスター | 3D9-17 | 3,789円(amazon) | 〇 | |
リアスプロケット | 純正 | 41201-MGS-D70 | 4,565円(webike) | 〇 |
サンスター | RH-113-39 | 11,528円(webike) |
チェーンとスプロケットの最終選定:これに決めた理由
チェーン
チェーンは好みとコスト重視でEK SLJを選択しました。
SLJ(スクリュージョイント)は、専用工具なしでチェーンをつなぐことが出来るジョイントです。そのため専用工具を持っておく必要がありません。これもコストダウンの一部ですね。
ごくたまにしかチェーン交換のようなメンテナンスをしない素人DIYでは、工具を持たないで済むことも非常に重要なポイントになると思います。
強度的な不安があると思う方もいらっしゃるかもしれませんが、国内のトップメーカーが提供している商品なので、僕は問題ないと考えています。
スプロケット
スプロケットについては単純にコストで選びました。
フロントスプロケット※注は純正とサンスターのものを比較したところ、サンスターの方が安かったです。
リアスプロケットはサンスターのものはジュラルミン製で軽いです。その分、耐久性が多少短くなるみたい。チェーンと一緒に交換すると決めておけば、あまり耐久性について考える必要はないのかもしれません。
ただ、コストはそれなりにかかるので、純正のものにしました。単純に「安かった」というのが一番の理由ですね。
純正部品について
今まで純正部品はモノタロウで買うことが多かったです。ただ今回webikeと比較してみたところwebikeの方が安いことが多いです。在庫量的にどちらが多いかわかりませんが、純正部品の購入先としてwebikeは使いやすいです。
メーカーが出しているパーツリストも探せるようになっているので、便利ですね。
純正部品については、今後webikeを使っていこうと思います。
バイクDIYメンテナンス:交換作業の準備と工具
何ごとも準備がものすごく大切です。今回も、準備は万全と思っていましたが、全然そんなことはなく、作業をしながらあたふたしたことが多かったです。
今回のチェーンとスプロケ交換に関しての準備と工具の話にいきたいとおもいます。
交換材料の準備
交換材料について、メインのチェーンとスプロケットに関しては、前の方に書きました。が、その他細かい消耗品的なものも出てくる場合があります。
今回やっていなくて、次からはやっておこうと思うことを書いておきます。まぁ、自分への備忘録的なものですね。
- 部材のチェックリストを作っておく
excelでもGoogle Keepでもなんでもいいので、買い物リストを作っておくといいです。 - 届いた部材を入れておく箱を作っておく
自分の場合はネット通販で部材を集めているので、宅配で届いたらこの箱にとにかくぶち込んでいくというのが大切かなと。一番最初に届いた箱の大きさが充分であれば、このために使えばいいと思います。
工具の準備
今回の作業では、手持ちになかった細かい工具を少しだけ買い足しました。
- 19mmのソケット
スプロケットを停めているねじの頭は19mmです。めがねレンチは持っていましたが、ソケットがなかったので買いました。最終的にトルクレンチで締め付けトルクを量るため、無いといけないです。 - チェーンの頭を削るやすり系のもの
今回のチェーンはSLJタイプなので、チェーンのための専用工具が必要ないです(あれば便利だったけど)。ただ、チェーンをカットするときにカシメ部分を落とさないといけないので、そのためにやすり系の工具を買いました。
バイクDIYメンテナンス:併せてやっておきたいこと
チェーンとスプロケットの交換って、僕のような素人DIYerにとってはかなりの大作業だと思います。少なくとも僕にとってはかなりのチャレンジ。リアタイヤを外すのすら、ちょっと怖いことだったりします。
なので、せっかくなので、他にも併せてやってしまいたいことがあります。
- ハブダンパーの交換
- ベアリング類の交換
これらも新車時から交換されていない可能性が高いです。
ハブダンパーはまだしも、ベアリング類の交換は、かなり大変なこと。なので、この辺は別記事でお話ししようと思います。
まとめ
バイクは消耗品が多く、マメなメンテナンスが必要です。
特に今回のチェーンの片伸びなんて、僕のメンテ不足の証のようなもの。マメに、チェーンをちょっと揺らせばいいだけなんですけど、それができなくてチェーンを痛めてしまいました。
メンテナンスは、面倒だと思う部分もあります。ただひたすら走りたいんだよ…、って。でも、やってみると自分のバイクへの理解が深まり、愛着も沸いて、もっと作業が自分でできたらいいよな、と思うのも事実。
メンテ作業も趣味の一つとしてできたらもっと楽しいだろうなと思います。
ということで、今回の記事では準備編でしたが、次に作業編をお届けしようと思います。実作業は済んでいます。かなりの失敗が続いて、なんてダメダメなんだと落ち込みもしましたが、終わってみれば充実感で一杯になります。
少しずつ、自分のバイクとの付き合いを深めていきたいなと思っているところです。
コメント